【愛祐実×詩音】旦那様とあたしの秘密の夜♪

不意に社長に顔を向けると、社長も“信じられない”とでも言うような顔をしていた。


そんなあたしたちを真っ直ぐ見つめながら、イケメンくんが口を開く。


「はい、この子は俺達の子供です」


隣で少し不安げに
あたしたちを見上げていた女の子の手をしっかり握りながら──。


じゃあ2人は……
あたしたちと同じ夫婦なの…?



「マジかよ……」

社長が隣でボソッと呟いた。


その声を聞いて、女の子はギュッと目を閉じ俯いてしまった。


その姿から……
今までどんな苦労をしてきたのかが…手に取るように分かった。


きっとこの子たち。

若い親ってだけの理由で普通の人たちとは違う色んな苦労を経験してきてるんだ───


でも……


「失礼ですよ社長。若いのに凄いですね。尊敬します」


素直にそう思ったの。

だってあたしはまだ親になる覚悟なんてできてない。
それなのにこの子たちは……立派にパパとママをしている。

こんなに若いのに、覚悟ができてる。


──だからイケメンくんはそうやって自信を持って…堂々と“娘です”なんて言えるんだよね。




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