テアトロ・ド・ペラの憂鬱
気配を感じとってアコの隣りからすぐに避けていたらしいカーラの隣に、バケツを手に立っているピピ。
アコが座っていたベッドは勿論、辺りはバケツいっぱいの水でびしょびしょになっていた。
当然、アコ自身も。
水が滴った頭上の「う○こ」は、寂しそうにぺちゃんこになっている。
「…おら、風呂行くぞ」
そして乱暴な手で腕を掴まれたかと思うと、抵抗する間もなく肩に担がれた。
ナイフがベッドのスプリングに弾む。
ピピの肩に俵担ぎ状態で、ぐしゃり、と濡れて透けたパンティがカーラの目の前に現れる。
それを見たカーラが、至極まじめな顔で言った。
「俺も混ぜろ」
それを聞いたアコは、真っ逆さまに吊るされた頭でつい笑ってしまった。
「ワーォッ!ピピってばやっさしーっいい!いよっイイ男!」
「二階のシャワー室なら全員入れるよ」
いつから居たのか、デバガメのガフィアーノとボウラーがにやにやと笑っている。
「うるせえぞ、ボウラー!」
そして不愉快そうに喚くピピ。
骨張った肩に剥き出しの乳房が潰れて痛かったが、アコは口元をにやにやと緩めたまま、文句は口にしなかった。