テアトロ・ド・ペラの憂鬱
デリアスを解放してパンティを回収。
ノーパンの定めから逃れられた筈のアコは、しかし未だ、あっぱらぱーのノーパン姿だった。
「っ、かぁら、…」
ノーパンどころか布の一枚も纏っていない。
普段は付けないピアスが皮膚に突き刺さったのは、顔を真横にしてベッドに押し付けられているからだ。
「―――言ってみろ、アコ」
ギィ、とベッドのスプリングが鳴いた。
テアトロ・ド・ペラでも最高級のモノしか使わないカーラのベッドにしては、安っぽい娼婦にでも似合いそうな音。
「あんなチェリーボーイに手を出すほど、俺達五人が相手じゃ不満だったのか?」
床に両脚を着き、カーラの太い腕でベッドに顔だけを押し付けられたアコを労うように、ガフィアーノがその顔を抱え込んだ。
「カーラは、意地悪だね」
けれどそんなガフィアーノですら、眼は笑っていなかった。
潔癖のケがある彼が、自分達以外に抱かれた彼女をキリストのように無償で許すわけもない。
「…っぅ、ぁ、」
ガフィアーノに唇を塞がれ、カーラに剥き出しの背中に吸い付かれているアコは、喘いだ。