ふうせん
大介「相変わらずお前はおっとこ前やな〜!!」
朱音「聞いてたんだ。」
大介「聞こえたんだよ。多分竜には聞こえてねーよ。」
朱音「だろうね。」

昔からだけど竜は歌ってるとき無心になってる。
だからきっと今桃が隣に座っていることにも気付いていないだろう…。

竜「わぁ!!なんで!?えっ?」

アハハ!!
竜チョー驚いてるし!
ウケる!!

桃「隣…座ってもいい?」

あっ!!
桃の顔真っ赤だ。
相当緊張してるんだろうな…。

大介「いいのか!?」
朱音「なにが?」
大介「俺が気付いてないわけないだろ。」
朱音「バレてたか〜!!でも、もういいんだ。」
大介「そっか…。」

そのとき悲しげな切ないメロディーが流れ出した。

大介「あっ!!これ俺だ。マイク取って!」
桃「はいよ。」

部屋に大介の甘い歌声が響く。

この歌…。
今の私みたい…。
ヤバい…。
泣きそうかも。
でも、絶対泣いたらダメだ!

私は涙が落ちないように上を向いた。

すると大介の視線が私に向いてることに気がついた。

泣きそうだからみてるんだと思った。

でも、大介の目は心配している目じゃない。
愛しいものを見る目をしてる。

ドキッと胸が鳴る。

私は竜が好きなんじゃないの!?
あれ…?
大介が好きなのかな…?

わかんないよ〜!!
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