*SWEET LESSON*





そういえば、そんな事もあったような。



今の恐怖ですっかり頭から抜け落ちていた。



「ちょっと出掛けてたから電話出れなくてさ。なんか気になったからそのままここに来た。

何かあった?」



「それが……」



「おい」



「は?」



「その前にコーヒー。ケーキも皿に出してな!」




はいはい、分りましたよ……。





―――――――――――――――――――






「…で、この差出人がよく分んないんだけど…。この“Y”って、大和?」



言われたものを用意して、部屋から例の手紙を持ってきた。大和はコーヒーを飲みながら静かにあたしの話を聞いている。


暫しの沈黙ののち


「……しらねーよ、こんなもん。俺がこんな気色悪い手紙なんか書くと思うか?」


「…ですよね」



もう大和ではないかもしれないと分ってはいても…やっぱりショックだ。




< 114 / 365 >

この作品をシェア

pagetop