*SWEET LESSON*




あたしはテーブルの上に置いていたケータイを開き、先ほどの知らない番号からの着信を見せた。


「フツーに間違い電話かなんかじゃねぇの。それか、ストーカーか」


「ストーカー!?どうやって番号調べるの!?」


「さあな。最近知り合い以外に電話かけたり、誰かに番号知られるような事しなかったか?」



「うーん…。あ、でも…。少し前に郵便受けの中に、あたし宛ての宅配便の荷物が一つ混じってたんだよね。不在だったし小さな袋だからポストに入れておきますって電話があったけど…。まさかそれ?」



「…かもしんねぇな」



えーっ!!!!ポストの中身まで見られてんの!?

どどどどど!!!どうしようッ!!!!



「どうしましょう!!大和さん!」



「落ち着けよ。まだそうとは決まったわけじゃない。


でも、気をつけるに越した事はないな。


今から番号変えに行くか?まだ昼過ぎだし、俺腹減った」


「…えー。二人で出歩くのはまずくない?」



「ダイジョーブ。良い考えがあるから」




…一体彼は何を考えているのだろう。



半信半疑のまま、30分後に駅で待ち合わせする事になった。



そこであたしが見ることとなったのは、今世紀最大の屈辱ともいえる光景で。




彼の言っていた“良い考え”が




これほど衝撃を受けるものになるとは、全く考え付くはずもなかったのだった。









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