*SWEET LESSON*
*Two*
あたしは彼を待っていた。
しかし、待てども待てども彼は一向に姿を見せず。待ち合わせの時間を10分ほど過ぎた頃、代わりに現れたのは
誰もが目を見張るほどの美しさを持つ、背中の位置までのブロンドの髪をなびかせて歩く外人さんだった。
わーお。足なっげー!!
細身のデニムなのに、全然お肉が見当たらないほどの太もも。
ハイヒールのせいか、結構…いや、かなりデカイけど
モデルみたいな見た目とプロポーションのせいで、道行く人はみんな彼女を見上げていた。
おお。写メ撮ってる人も居ますよ。
じーっと見つめていると
外人さんはあたしの視線に気づいたのか、こっちを向いてニコリと微笑み
あろうことかあたしの方へと向かってくるではないかッ!!
や…やばい!!あたし日常会話も出来ないですがー!!!
あたふたとして居る隙に、その長い足はあたしの前でぴたりと止まり
「おまたせッ♪」
と、オカマの様な声で流暢な日本語を…
って。
この声、身長、なんとなく面影のある顔のつくり…
信じられない。いや、信じたくないけど
まさか…
「大和デスカ」
「ちがうわっ!ディアナと呼んで頂戴ッ!!」
誰がディアナじゃー!!