*SWEET LESSON*
お店の中は、奥に進むほど広くなっていて
オシャレな椅子とテーブルが程良い感覚で並んでいる。
「おぉ。来たね」
既に居た教頭先生と、挨拶を一度した程度の 名前も知らない先生がわざわざ立ち上がって出迎えてくれた。
「あれ?まだ柳瀬(ヤナセ)さんと角田さんだけ?」
椅子2個分を開けて、遠ノ峯先生が腰を下ろす。その隣にあたしも座った。
「もうすぐ来ると思うよ。今日は21人が来るんだよ。当直の先生と、用事があって来れない先生方からは、長谷さんに『宜しく』と言われてるから」
「そうなんですかぁ…」
曖昧に頷いて、名前を覚える事ばかりに頭を悩ます。
すると、なんだか視線を感じて…
ふと顔を上げると、柳瀬さんと呼ばれた人があたしに微笑みかけている。
な…何…?
目が合うと、あたし達の席へと移動してきた。
「長谷さん。お話しーましょ♪」
「!?」
何なんだ…チャラいよぉ、この人…
暗くてよく分んなかったけど、髪の毛が金!!
どうなってるの、あたしの職場ーーーー!!!!
「柳瀬さん…。ビビってるよ?いい加減見境なしに女の子にちょっかい出すのはやめたら?」
「綾チャンには言われたくないセリフだよねー。君だって生」
「わぁぁぁぁぁぁああ!!黙らないと大事なもん握りつぶすよ!!!」
「いやん★」