*SWEET LESSON*
*Two*
「説明しろよ、どういう事か」
蛇に睨まれた蛙 状態のあたし達。
もう逃げられない。
恐ろしくて身動きが取れない…。
大和が、静かに口を開いた。
「…時間、無いんじゃないですか?もう7時になりますし」
「かまわねぇよ。お前の担任と教頭には何かしらの理由をつけて休むと言ってやる
だから全部話せ」
………。
「分った…」
今しか、話す機会がないと思った。
もしここで逃げていたらきっと、一生かかっても彼は許してくれない
そう思ったんだ。
「じゃあ、家へどうぞ。両親達は仕事で居なくなりますし、休む理由を伝えれば大丈夫ですから」
「そうさせてもらうよ」
「さなは一旦家に帰ってゆいかさんに言ってきた方がいいぞ」
「分った…」
柵越しに抱きしめられていた身体を、ゆっくりと離した大和は
どうぞ
と、冷静に柳瀬さんを家へと案内していった。