*SWEET LESSON*
「所で、何で男子高にさなちゃんみたいな若い女の子を雇ったか、知ってる?」
「いえ…。
実力?」
ブハッ と吹き出して、そのまま笑い続けてやがる…
いくら冗談だとは言え失礼じゃないか!
「ヒィー…ゴメンゴメン!
冗談とか言うキャラじゃなさそうだったから。
…君に実力があるかどうかは分からないけど、
大きな理由として、実は今年の夏から共学になるんだ。急な事だよね。
香蘭女子校と、合併すんの」
香蘭女子高等学校。
理事長がうちの愁栄高校とおんなじで ついでに言うと、超エリート校と言うのも一緒で有名だ。
「最近二つとも生徒数が大幅に減っちゃってねー。今年の人数によって合併するかどうか決まるらしかったんだけど、どうやら相当少なかったみたいで。
向こうが愁栄の校舎に通うんだってさ。
バカ男子どもが興奮しまくってたよ。
夏からってのがどうにも中途半端で嫌なんだけど」
そう思わない?
との質問に、あたしは首を大きく振って否定した。
「そんなことない!
あたし、女の子から恋の悩みとか、将来の事とか
そう言うのを聞いてあげたくて教師になったんだもん!
こんなに嬉しいことない!!!……デス」
あー…。興奮のあまり敬語がどっかに飛んでってしまった。