*SWEET LESSON*
「ぶくく…」
や、いくら隠しても笑ってる事バレバレですが。
「ほんっと、さなちゃんて面白い!!
俺、本気になっちゃいそーだ」
「はぁ?」
あたしが変な声を出すのと、頬に何かが触れるのは同時だった。
柳瀬さんに、ちゅー…された。
「どぅええぇぇぇをおぅ!!!!」
何だ!何で!何したのッ!!
両手でほっぺを抑えながら後ずさりする。
「ま、そーいう事。男ばっかで危険な事もあるかも知んないから。
その時は遠慮なく俺ん所来な?
優しく介抱してあげるよ♪」
ばぁい と、何事もなかったかのように
爽やかに彼は去っていく…
「何なんだぁぁぁぁぁあああ!!!!」
誰も居なくなった屋上で、叫んだあたしの声は 大きな電車の音でかき消された。