*SWEET LESSON*
「でも…告白なんて私した事無くって…。先生はそういう経験ってあるのですか?」
「え゛!?あたしの事はいいんじゃないかな??それより白鳥さんの事を…」
こうしてたまに来るカウンターにびくびくしながら、
結局何の解決もしないまま昼休みは終わったのだった。
彼女は予想とは反し、すっきりとした顔で
「ありがとうございました。私、誰にもこんなこと言えなくて…。
これからも相談させてくださいませねっ」
と、さっさと教室に戻っていったのだった。
相談場所の図書準備室(只の物置だけど)に一人残されたあたしは、また来ると思われる彼女の後姿をそっと見て
大きく息を吐きだした。
「長谷せーんせっ」
「ひぃぃぃぃい!!」
誰もいない筈なのに、誰かがあたしの背後に…!!
「何でそんなに驚くのさ!」
「や…柳瀬先生!!!??どっから入ってきたんですか!」
白衣のまま、分厚い本(サボテンと仲良く接する方法とかいう本だった)を顔の横に持ってくる形で彼は居た。
そしてそのままあごであたしの右後ろを指す。
「あ。」
扉…。
そうか、図書室からも入れるんだもんね。
「で?なんでこんなとこに籠もって恋バナなんかしちゃってるわけ?しかも自分の男の相談なんかされちゃって…」
「~~~!!!聞いてたの!?ヤラシーーーー!!!!」
最低だ!!
幾ら大和の事を話しているからと言って盗み聞きするなんて
やることが男らしくないんだよッ!!