*SWEET LESSON*








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「ッあ゛ーーーー!!疲れた!」



「はは…二人ともお疲れ様」


大きくのびをする大和。まぁ、それも無理はないか。


このスタジオに来たのがお昼ちょっと前だったのだけれど

外に出るともう 既に太陽は姿を隠していた。


何回も何回も着替えさせられて。


何回も何回もヘアーセットされて。



モデルさんがどれだけ大変な仕事なのか、実体験はしていないけれど良く分かった気がする。


「早く帰って飯食いたい!!」


国枝君も激しくうなずいて「同感」とか言ってるし。


「今日は嫌いなもん出ても全部食えそうな気がする」


なんて、真面目な顔で言うもんだから


つい笑ってしまった。



と。その時だった。



ぴぴぴぴぴぴ…


と、大和の鞄から目覚まし時計のような音が。


何かと思ったら…


「あ、電話だ」


って、もうちょっとマシな着信音にしなさいよねッ!!



そう文句を言うあたしをシカトして


「もしもし?」


普通に電話に出やがった!


「父さん」


あ、お父さんなんだ…?




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