*SWEET LESSON*
*mint taste*
*One*
見るからに寝不足と言った顔で出勤し、周りから『昨日カレシとでも会ってたの?』なんてからかわれる。
結局目が覚めた後、眠りについたのは
起きる1時間前の事だった。
気になって気になって 仕方がなかったんだもん。
目を閉じても浮かんでくる大和の顔が睡眠を妨害した。
「長谷センセー?行くわよッ」
綾さんに促され、お手製の
授業で使うプリントを手にし 廊下を歩く。
安本さんもお役御免になったから手伝ってくれるはずもなくて
前の授業では、生徒たちがきったないあたしの字に悪戦苦闘していた。
パソコン、使えるようになんなきゃな…
予鈴が鳴り、廊下に居た子たちはパラパラと教室に消える。
「じゃあ、あたしBクラスだから」
ガラリと扉を開けてズンズンと入っていく綾さんを見送ってから、
その奥にある特Aクラスの入り口に立つ。
はぁぁぁぁ…
なんだか気まずくて入りづらい。
でも。
いつまでもここに居るわけにもいかないから
意を決して扉に手をかけた。
その時