*SWEET LESSON*
「あのね、別に国枝君があたしの事をスキとかそんなんじゃなくて。
多分、縁談を破棄させるためならどんな事でもしたと思うし…。
その被害者がたまたまあたしだったってわけで…」
「別の婚約者が出来るって分かっててもか?」
………???
それはどういう事なのでしょう。
頭が混乱しているあたしを横目で見て、こう続ける。
「もし先にあった縁談が破棄されても。向こうの両親はお前と斐二が付き合ってるって思ったから破棄するって話が出たわけで。
仮に、縁談が無事破棄になったあとで、お前とはその場限りの嘘だとバラしたとしても
結局その後また別の女との縁談が待ってるだろ。これはあいつが結婚するまで止まらない輪廻のようなもんだろーが。
…意図的にお前との縁談を持ち出したとしか思えない。だから」
殺す!!!
「わぁぁぁあああ!!落ち着いてよ、ねっ?」
全く…。あたしの事となるとどうしてこう熱くなるんだろーね!
「…きっと他に何か考えがあってそう言う事を言ったんだと思うよ…?」
「だといいけどな」
俺は何があっても
「お前と斐二の結婚は認めん!!」
って。あんたはあたしの親父か?