*SWEET LESSON*
*ciger taste*
*One*
「おはようございますッ大和君!皆さんもおはようございます」
黒塗りのベンツが路駐したかと思うと、後部座席から華やかに伊集院さんが登場した。
朝の登校ラッシュ。
大和の後ろを歩いていたあたしは驚きの余り立ち止まり、後ろの子にぶつかってしまった。
大和はというと、彼女をちらりと見て
「……」
無言のままさっさと歩いて行ってしまう。
「あッ待って下さ~い…」
伊集院さんも負けじと後を追いかけ、大和の腕に絡みついた!!
「…ウザいんだけど」
「そんな事仰らずッ!ね?良いでしょう??」
…カップルが良くしている光景を眺めているようで
気分は良くない。
せっかく仲直りをして、日曜日の昨日は一日中一緒に居れたというのに…
こんな些細なことでまた、気分は暗くなってしまう。
「…長谷先生?どうしたんですか?」
突然の声に、持っていた鞄の中身をぶちまけてしまった。
「あー…もう…」