*SWEET LESSON*
だけど…
「謝るッ!?わっ…私は悪くなんか…ッ!!!
悪いのは先生なんですからッ」
って。目も合わせずに 大粒の涙を流しながら
謝罪どころか挑発的な態度をとる薫子さん。
気持ちは分からない訳じゃないけれどさ…。
お父さんは困ったような表情を見せて。
「薫子。私はお前が可愛くて仕方ないが
幾ら何でもそれは言い過ぎだ。あのな。先生は実を呈して、お前を怒ってくださったんだぞ?
自信が悪役になると分かっていながら、甘やかされて育ってきたお前を心配して…」
って、あたしにとっても救いになる言葉を彼女にかける。
「何…?お父様も先生の味方なの?」
ああ…もう。そうやってスグに悲観的になる。
全てが自分の思い通りにならないと親ですら拒絶しようとするなんて
…あたしはヒール(悪役)でもなんでもいい。
だからガツンと言って…
「お前を嫌って言っているんじゃない。
悪いことは悪い。それを認めて謝る事が出来る人になって欲しいんだ…。
親として
それをお前に教えてやることが本当の愛情なんだよな」
…言ってやる前に、先を越されたみたい。
声を荒げるのではなく
優しく 心に響くように。
それが、彼女にも伝わってくれるといいんだけどなぁ…