*SWEET LESSON*
「な…何を…」
地面にへたり込んだまま動けないでいる大和に冷たい視線を投げかける。
「何をやってんのよ、このバカ者がぁぁぁ!!!」
鳩が豆鉄砲を食らった顔とは、まさにこの男の今の顔だろう。
まぁね?
そっちからすれば男と消えたあたしの方が非があるって思ってるに違いないけれど
あたしからしたら、追いかけて止めてくれなかった彼氏に制裁をくわえてるだけであって。
どうか、客観的な目で見ないで欲しい。
「あんたねぇ、何でそんなにバカなの!?
言いたい事があれば言ってよ!!
何を抱えているのか、全部あたしに教えてよ!!
受け止めてあげるんだからぁ!!」
…あたしだって、自分が悪い事くらい分かる。
だけど、そんな理不尽な考えも 大和に受け止めて欲しい。
口先だけでも、
『分かってるよ。大丈夫だから』
ってなだめて欲しい。
だから、あたしにも
「なんでも話して欲しいの…。分かるよね?」
大和もそう思っている筈。
分かりあいたい、支え合いたい。
そう思うのは、本当に二人が愛し合っているからなんだって
あたしは思ってるよ。