*SWEET LESSON*





「はい…」



気付いたら、口が勝手にそう言っていた。



脳からの伝達ではない。


心から…



スピリチュアルな部分からの、真の言葉に思えた。




「…本当に?」


「うん…」



不安そうな表情で、何度も確認をしてくる大和。


だけど、もう、あたしの心が告げている。


大和に言われなければ、自分から言っていただろうとすら思える。



“この人の旦那さんになりたい”と。



「よかっ…た…」



頬に手を置いたまま、はぁぁーと息を吐き出している。


断られると思っていたの?


もしそうなら、大和もまだまだだね。



「勿論、俺はまだ16だし、今すぐって訳じゃない。

きちんと働いて、養える自信ができたら だけど…。


待ってくれるか?」


「…当たり前じゃない。


今誓ったって良い位だよ」


「…幸せにする」


「うん…」





今のままでも十分幸せだよ?


けれど、もっともっと幸せにしてくれるなら…



それも悪くない。



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