*SWEET LESSON*
…それから彼は、“消毒だ”とか何とか、わけのわからない事を言いながら
あたしの
全身に、浴びせる程のキスを落とした。
そして、二人 手を繋ぎながら帰って
二人の両親に退学する事を伝えた。
『覚悟は分かった。暫く考えさせてくれ』
そう言って考え込んでいた大和のお父さんが
年が明ける頃に、
4月になったらやめて良い
と許可をしてくれたんだ。
うちの両親は最後まで反対をしていたけど(さなのせいで一生を棒に振るような事、申し訳ないわ)
大和のご両親がそう言ってるなら、と
結果的にはみんなが納得してくれたようだった。
学校…は…
結構説得するのに大変だったんだ。
入院していた校長が、わざわざやって来て
『我が校始まって以来の秀才が…』
とか何とか理由を付けて引き留めようとしたのだけど
理事長がね
あたし達の事を柳瀬さんや綾さんから聞いていたらしくて
(関係は修復してきたみたい)
やめる事に賛成してくれた。