*SWEET LESSON*





暫しの沈黙の後、俯いたままの安本さんが口を開いた。



「……お前が…お前が…!!アキラの心を奪ったりするからいけないんだぁぁ!!!」



だぁ~ だぁ~ ……



コンクリートの壁に叫び声が乱反射して、彼の声がいろんなところから聞こえてくる。



ってか、



今、なんて?





「俺がアキラを好きだと気づいていたくせに…お前は色目を使ってアキラを俺から遠ざけた!!

そんな事、俺が気づいてないとでも思ったのか!?」



「………」


無言の柳瀬さん。


安本さんは益々声を荒げて続ける。



「アキラは俺を好きだと言ってくれていたのに…

怪我で保健室に行って、お前に介抱されたときから俺に対する態度が変わった。

それはアキラにいやらしいことでも強要して心変わりさせたからだろう!?


なぁ…何とか言えよ!!


知らないじゃ済まされないぞ!!!」




もはや泣きながら訴える彼の姿は、見苦しいだけのものだった。


そして、柳瀬さんの肩が揺れる。



なんて…言うの??
















「知らん!!!!!」




えええぇぇぇぇぇぇえ!!!??






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