*SWEET LESSON*
「さて。男とは言え生徒に手を出したこと、それにさなを強姦しようとしたこと。
この落とし前はどう付けるつもりだ?」
今度は腕組みをしながらえっらそーに話しだした。
怯える仔猫の様な安本さんを、あたしは黙って見てられなかった。
「…待って。あたしは別に気にしてないよ。解雇しようとしてるのなら…取り消して」
そんな言葉で彼の気持ちが変わるとは思えなかったけれど、やっぱりこのまま罰を与えるのは不憫すぎる。
それに柳瀬さんにも多少は非があるんじゃ…?
「…本気?お前に何しようとしてたか、もう忘れたのか?」
振り向いた柳瀬さんの眉間にはくっきりと皺が寄っていて
何でこんな奴を庇うんだ と思いっきり表していた。
「だって…あたし目当てってわけじゃないでしょう?柳瀬先生の側に居る人なら誰でも良かった。だから…」
「甘いよ」
それは大和の声で。
「誰でも良かった って事がどれだけの罪になるのか、長谷先生は分ってない。殺人に置き換えたら 無差別殺人 なんだぞ?」
いや、それとこれとはなんかスケールが違い過ぎて…
「そうだそうだ!!」
柳瀬さん、絶対分かってないだろ。黙っててくんないかな?
「それでも未遂だったんだし…」
「俺達が助けに来なかったら、今頃はどんな目にあってたか。
…それとも、本当は無理やりも嫌じゃないとか?」
!!!!!!
お…怒ってる…!!!今の大和の目で凍死できるぞ!!