*SWEET LESSON*




じゃあ と後ろを向いた時。またしても馬鹿男がしゃしゃり出てきた。



「そんなに急いで、どうしたんだ?本当に約束があるのか?……男か?」


…なにそれ。なんであんたに彼氏面されなきゃなんないわけ?


あたしの事好きって言った事は本当みたいだけど、こんなの 困る。



「誰と会ったっていいじゃないですか」



「良くない。俺はお前が…」



柳瀬さんが最後まで言い切る前に、あたしは保健室を飛び出した。



「おい!待てこら!」


待たないし!!ってか、追いかけてくんなぁぁぁぁ!!!!!



急いでヒールを履いて、暗くなりかけた道をひたすら走った。


校門まで来たとき、見覚えのある顔が。



「か…和…」


和樹。そう言おうと思ったのに。



「おい。何で逃げる」


直ぐ後ろまで来ていた柳瀬さんに捕まってしまった…。



はぁはぁと肩で息をするあたし達。



「だって、…逃げなきゃ いつまで経ってもか…帰れないじゃ…ないですか…」


そう言うのがやっとだった。



高校の時以来まともに走って無かったせいで息がめちゃくちゃ上がる。



「あのなぁ…せっかくお前を送ってやるって言ってやったのに断った嫌がらせだって、気づかなかったか?

因みに、プリントに間違いは無かった」





「はぁぁぁぁぁああああ!!!???」




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