*SWEET LESSON*
「さな、お前言ってないのか?彼氏はお…」
「だぁぁぁぁぁぁ!!!!良いから!!その話は!!!
柳瀬さんも、プライベートな事に口をはさまないでください!!」
「彼氏は“お…”?」
あたしの訴えを柳瀬さんは気にしていない様子で、何事かを一人ぶつぶつと唱えていた。
「和樹、いこ!!」
今のうち と、背中を押して退散する。
その間にも柳瀬さんは自分の中で答えを見つけたらしく、とんでもないその答えをあたし達に発表してくれた。
「“彼氏はおととしからいない”って事だな!?」
………あんたの辞書にネガティブと言う言葉は無いのか?
「…あいつ、バカなのか…」
和樹は憐れみの目で柳瀬さんを見つめた。
そんなあたし達の目線に気付くはずもないおバカさんは、一人嬉しそうにしながら
「いってらっしゃ~い♪」
と手を振りながら見送ってくれた。
あたしがフリーだという事が解れば、誰と出かけようが関係ないのかよ。
なんと言うか、究極の……………
「おバカよねぇぇぇ!」