*SWEET LESSON*




「まだまだ見習いだからねぇ…。でも、色んな人と触れ合えるのは楽しいわ!!

昨日なんて素敵なフランス人のモデルのサイズを測ったりしちゃって…」



グフフ と笑う薫ちゃん。


「それって“触れ合う”違いじゃないか?」


「良いのよ!細かい事に突っ込んでくるなんて、あんたも変わってないわねぇ!!

そんなんで弁護士が勤まるのかしらッ」


「…些細な事でも、依頼者を救う方法が見つかるかもしれない。だから良いんだ」



和樹は、法律について猛勉強して 見事司法試験に合格した。


今は個人の弁護士の会社に就職して、経験を積んでいる。…と言ってもまだまだ駆け出しで 依頼なんて受けれる立場じゃない

と彼は真面目に言う。



「でもさ、顏がいいから離婚相談の女性とかが依頼してきそうだよね」



と、真希。



「わっかるぅぅ!その勢いで告白なんかされちゃって、慰謝料請求するつもりだったのが逆に訴えられちゃったりして」


薫ちゃんの考えは、想像するのも恐ろしい!


「それより、真希はどうなんだ?安藤さんと一緒の病院なんだろ?」



眉間にしわを寄せた和樹が真希に問う。


彼女は、だいぶ長くなった髪の毛をくるくるとさせながら



「もう、ウザくてたまんないわ」



と、げんなりしていた。





「なんで?一緒に部屋借りて住んでるんでしょ?ラブラブじゃん!!」




高校の時、あたし達の一個上だった安藤先輩に猛アプローチをかけられていた真希。



最初は色々あって嫌がっていた真希だったけど


安藤さんが大学に入ってすぐに二人は付き合いだしたんだ。




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