あなたがいてあなたといて【短編】
ぼーとするあたしの視線をまーやはたどり夏惟を見た。
「もしかして、あれが夏惟君?」
まーやは、カッコいい!と連呼。
前までは6年も経ったら顔も変わってるからショック受けちゃうかもよ〜なんて言ってたくせに。
でも、そんなのどうでもいいくらい。
あたしは、夏惟を見つめていた。
入学式も終わり自分のクラスに行くもののやっぱり、考えるのは夏惟のことばかり。
でも、まーやの言葉によりあたしは現実に引き戻された。
「あんなに、カッコいいんじゃあ彼女いるんじゃない?」
うぅ…
確かに…
再会を喜んでいる場合ではない。
そして、まーやは容赦なく言葉を続ける。
「その前に覚えてもらえているかが問題だよね?」
うぅ…
まーや…あたし、かなり苦しいんだけど
まーやの毒舌は、中学んときからだけどやっぱりグサリとくる。
そんなこんなで、まーやと話しているとクラスについた。
もちろん、クラスは同じ。
そして、
運命の悪戯なのか…
あたしの右横には、夏惟がいた。
ちなみに、左横はまーや。
なんと!
サイコーの席。