最低な君が好き!
バンッ!!!
思いっ切りドアを開いた。
その音に反応した夏維は、跳び起きた。
「なっなっなっなっ!
地震っ!
卵わらないとっ!」
まだ寝ぼけてるのか、意味不明な事を言いやがる。
「なーんだ・・・・・
夢かよ・・」
『かーい君♪』
その声に、ビクッとした夏維は、恐る恐るあたしの顔を見る。
笑っているが、目は笑っていない。
後ろに赤黒いオーラが見えるあたしに、夏維は断末魔のような叫びをあげた。
「キャーーーー!!
ごごごごめんなさいっ!!!!
殺さないでっ!」
『なぁーんで
まだ寝てたの?』
怒りを通り越して、呆れるあたし。
「昨日、
ケンカしたから」
『誰と?』
「彼女」
『まーーた
彼女できたの!?』
「またって・・・・・
前の彼女とは別れてないよ?」
『浮気者っ!』
「浮気者だもーん」
『いいからさっさと
服着替えて
歯ー磨け!!』
「わかったよ!
自分で聞いたくせに!」
そう言うと、夏維はベットから降り、洗面所にすっ飛んで行った。