真面目なあたしは悪MANに恋をする
携帯からメールの着信音が、鳴った

メールの相手は片岡君だった

『バイトは12時からお願いします。本当に大丈夫ですか? 無理はしないでください。今夜はバイトのみんなと飲み会なんですから』

片岡君って心配性だなあ

片岡君だって、1時間しか寝ないでバイトしてたのに

あたしはもっと寝てるよ

こたつの中で、4時間

あたしだって大丈夫だよ

『タイトル:大丈夫だよ』

『友達の家から向かうので、もしかしたら…ぎりぎりになっちゃうかも。遅れても怒らないでね』

あたしが返事をすると、片岡君からすぐに返事が届いた

『わかりました。気をつけてきてください』

あたしは携帯を閉じると、部屋の隅にある鞄を引き寄せた

「あたし、バイトが入っちゃったから。帰るね!」

「りょーかい。駅までの道…わかる?」

ナツが声をかけてくる

「あー、うん。たぶんね」

あまり自信がないけど…どうにかなるような気がする

都内だし、ちょっと歩けば地下鉄があるから…駅までいければ、ネットで検索して帰れるだろう…て気がする

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