真面目なあたしは悪MANに恋をする
『確かに。実はさ、茉莉は人の彼氏を寝取るって噂があったんだよね。茉莉は見た目が可愛いから、ただの噂かと思ってたんだけど…』
「あたしの場合は、彼氏じゃなかったけどね」
あはは、とあたしは乾いた笑いを立てた
「茉莉にさ、『だって寺島君が、葉南より私のほうが可愛いって言ってくれたんだもん。私のほうが欲情するって言ってくれたよ?』って言われてキツかったなあ…。噂が事実なら、茉莉は最初から寺島君と付き合うつもりで、あたしに協力するって言ったんだろうね」
『かもしれないね』
「まんまとハマってしまったわけね。学校始まったらどうなるんだろう」
あたしはまたため息をついた
『私は葉南を信じてるから』
「ありがとう」
『あ、年が明けたねっ! あけましておめでとう。今年もよろしくね』
ナツの声と、窓の外から聞こえてくる除夜の鐘が耳の中に入ってきた
「うん、あたしこそ…よろしくね!」
生まれて初めての彼氏ができた夜なのに、明るい新年を迎えられそうにない暗い闇があたしの心を蝕んだ
ナツとの電話を切ると、メールが届いていた
『タイトル:あけましておめでとう』
片岡君からだった
『葉南さんと付き合えるなんて、嬉しくて今夜は眠れそうにないよ。今年もよろしくね。葉南さんと楽しい思い出をたくさん作りたいよ。ケンとマサが、族の連中を連れて初日の出を見に行くらしいよ。葉南さんのマンションの近くを通るとき、ラッパを鳴らすって言ってたから…五月蠅いと思う。ごめんね。やめろ、とは言ったんだけどね。明日のバイト、会えるのが楽しみです』
あたしも慌てて、返信をしようとしたけど…回線が込み合ってるのか
メールの送信ができなかった
時間を見て…なんて思っているうちに、あたしはすっかり眠ってしまった
「あたしの場合は、彼氏じゃなかったけどね」
あはは、とあたしは乾いた笑いを立てた
「茉莉にさ、『だって寺島君が、葉南より私のほうが可愛いって言ってくれたんだもん。私のほうが欲情するって言ってくれたよ?』って言われてキツかったなあ…。噂が事実なら、茉莉は最初から寺島君と付き合うつもりで、あたしに協力するって言ったんだろうね」
『かもしれないね』
「まんまとハマってしまったわけね。学校始まったらどうなるんだろう」
あたしはまたため息をついた
『私は葉南を信じてるから』
「ありがとう」
『あ、年が明けたねっ! あけましておめでとう。今年もよろしくね』
ナツの声と、窓の外から聞こえてくる除夜の鐘が耳の中に入ってきた
「うん、あたしこそ…よろしくね!」
生まれて初めての彼氏ができた夜なのに、明るい新年を迎えられそうにない暗い闇があたしの心を蝕んだ
ナツとの電話を切ると、メールが届いていた
『タイトル:あけましておめでとう』
片岡君からだった
『葉南さんと付き合えるなんて、嬉しくて今夜は眠れそうにないよ。今年もよろしくね。葉南さんと楽しい思い出をたくさん作りたいよ。ケンとマサが、族の連中を連れて初日の出を見に行くらしいよ。葉南さんのマンションの近くを通るとき、ラッパを鳴らすって言ってたから…五月蠅いと思う。ごめんね。やめろ、とは言ったんだけどね。明日のバイト、会えるのが楽しみです』
あたしも慌てて、返信をしようとしたけど…回線が込み合ってるのか
メールの送信ができなかった
時間を見て…なんて思っているうちに、あたしはすっかり眠ってしまった