真面目なあたしは悪MANに恋をする
マサside
―マサside―
部屋に忘れ物なんかしてないけど…さ
なんとなく気になったから、あの子がどうしているか
俺にはどうでもいい子なんだけど、さっさと忘れていい子なんだけどさ
俺は見慣れたカラオケボックスのドアを開けた
チョーたちと一緒に過ごす部屋に比べて狭い、5人用の個室に俺は足を踏み入れる
カラオケのテレビ画面が勝手に何かを話している
その中で、茉莉って女がまるで下を向いて氷のように固まっていた
手には白いハンドタオルを持って、ぎゅと握りしめている
「いつまでそこにいるつもり?」
俺の声に、茉莉がびくっと肩を動かして視線をあげた
瞳が赤い…だけど涙が出ていなかった
もしかして、この子って泣けない子?
泣きたくても、悔しくても、涙を見せるのが嫌なんだ
涙=負け
そんなふうに思っているのかもしれないね
俺は、茉莉の隣に座ると足を組んだ
「な…に、よ」
「べっつにぃ」
俺はテーブルの上にある検索本を手に取ると、ペラペラとページを捲りはじめた
「歌う気がないなら、帰れば?」
「うっさいなあ…」
茉莉のぎりぎりの強がりなんだろうか?
声を震わせながら、俺に敵意むき出しの目を見せた
部屋に忘れ物なんかしてないけど…さ
なんとなく気になったから、あの子がどうしているか
俺にはどうでもいい子なんだけど、さっさと忘れていい子なんだけどさ
俺は見慣れたカラオケボックスのドアを開けた
チョーたちと一緒に過ごす部屋に比べて狭い、5人用の個室に俺は足を踏み入れる
カラオケのテレビ画面が勝手に何かを話している
その中で、茉莉って女がまるで下を向いて氷のように固まっていた
手には白いハンドタオルを持って、ぎゅと握りしめている
「いつまでそこにいるつもり?」
俺の声に、茉莉がびくっと肩を動かして視線をあげた
瞳が赤い…だけど涙が出ていなかった
もしかして、この子って泣けない子?
泣きたくても、悔しくても、涙を見せるのが嫌なんだ
涙=負け
そんなふうに思っているのかもしれないね
俺は、茉莉の隣に座ると足を組んだ
「な…に、よ」
「べっつにぃ」
俺はテーブルの上にある検索本を手に取ると、ペラペラとページを捲りはじめた
「歌う気がないなら、帰れば?」
「うっさいなあ…」
茉莉のぎりぎりの強がりなんだろうか?
声を震わせながら、俺に敵意むき出しの目を見せた