真面目なあたしは悪MANに恋をする
「彼女の家族がくるまで、俺がきちんと傍にいるから。家族への説明も、病院の近くで事故ってたのを見て、俺が家の病院に連れて行ったって言うから。大丈夫だよ」
マサ君が、にこっと笑って部屋を出て行った
茉莉…どうしてあんな怪我をしたの?
なんで?
ケンケンは先に帰ったんじゃなかったっけ?
マサ君が部屋に戻って…それから茉莉に何が起きたの?
「葉南さん、詳しく知りたい気持ちはわかるよ。僕からマサとケンに事情を聞いておくから、今は帰ろう。彼女の家にこのことを教えないと」
あたしは頷くと、鞄を持って片岡君の部屋を出た
片岡君と一緒に、玄関を出ると、ケンケンが立っていた
壊れた黒のバイクの前に立って、茉莉のカバンを手にしていた
茉莉のブランド物のカバンは、ぼろぼろになっている
「ケン、大丈夫か?」
片岡君が後ろからケンケンの肩に手を置くと、ケンケンの体がびくんと跳ねた
「あ…な、何っすか?」
真っ青な顔をしているケンケンが、片岡君の顔を見るとぎこちない笑みを浮かべた
バイクを愛してたみたいだから、壊れちゃったのがショックだったのかな?
「無理するな」
「あ…あはは。嫌だなあ…チョーったら。俺はいつでも元気っすよ」
ケンケンがから元気な声で、鞄を持ってないほうの手をぶんぶんと回した
でもそんな行動とは裏腹に、ケンケンの目からは大粒の涙が頬を流れ落ちていった
「あれ…おかしいなあ。雨かな?」
「吐きだせ。心に溜めるな」
片岡君の言葉で、ケンケンの顔がくしゃくしゃになった
その場にうずくまると、壊れたバイクを手のひらで叩いた
マサ君が、にこっと笑って部屋を出て行った
茉莉…どうしてあんな怪我をしたの?
なんで?
ケンケンは先に帰ったんじゃなかったっけ?
マサ君が部屋に戻って…それから茉莉に何が起きたの?
「葉南さん、詳しく知りたい気持ちはわかるよ。僕からマサとケンに事情を聞いておくから、今は帰ろう。彼女の家にこのことを教えないと」
あたしは頷くと、鞄を持って片岡君の部屋を出た
片岡君と一緒に、玄関を出ると、ケンケンが立っていた
壊れた黒のバイクの前に立って、茉莉のカバンを手にしていた
茉莉のブランド物のカバンは、ぼろぼろになっている
「ケン、大丈夫か?」
片岡君が後ろからケンケンの肩に手を置くと、ケンケンの体がびくんと跳ねた
「あ…な、何っすか?」
真っ青な顔をしているケンケンが、片岡君の顔を見るとぎこちない笑みを浮かべた
バイクを愛してたみたいだから、壊れちゃったのがショックだったのかな?
「無理するな」
「あ…あはは。嫌だなあ…チョーったら。俺はいつでも元気っすよ」
ケンケンがから元気な声で、鞄を持ってないほうの手をぶんぶんと回した
でもそんな行動とは裏腹に、ケンケンの目からは大粒の涙が頬を流れ落ちていった
「あれ…おかしいなあ。雨かな?」
「吐きだせ。心に溜めるな」
片岡君の言葉で、ケンケンの顔がくしゃくしゃになった
その場にうずくまると、壊れたバイクを手のひらで叩いた