真面目なあたしは悪MANに恋をする

家にいても、つまらないしね

悶々と考えてしまいそうだし、バイトで気が紛れるなら、やってもいいかな？

「じゃ、店長に聞いてみますね。オッケーが出たらメールしますから。アドレスを教えてください」

あ…そっか

キッチンの人たちとは、アドレスの交換をしてないんだっけ

あたしは携帯を鞄の中から、ごそごそと出した

あたしから、片岡君に赤外線で送信をした

「じゃ、明日。メールしますので」

片岡君は制服の中に携帯をしまうと、ヘルメットをかぶった

「あ…ありがと」

「お礼を言うのは、僕のほうですよ。鈴木さんに会ってなかったら、明日は夕方までキッチンが一人だったんですから。感謝してます」

片岡君がぺこっと頭を下げると、バイクに乗って道路に飛び出して行った

「感謝します…か。あたしも、片岡君に感謝だよ」

心がすごく軽くなった

今夜は枕を濡らさずに、眠れそうだよ

あたしは手に持っている携帯をぎゅっと握りしめた

問題は明日…だよね

寺島君と会うのが怖い

平気な顔ができるか…泣きださないか

今から不安になる