真面目なあたしは悪MANに恋をする
私にとったら意味のない行為だった

べつに交換したから、どうってことない

私が寺島君の連絡に出なければいい話

出る気もないし、前のような関係にもなりたいとも思わない

「良かった。これで茉莉とまた連絡が取れる。心配してたんだ」

「心配?」

「そうだろ? 彼女の心配しない彼氏がどこにいるんだよ。このまま、どっか行かね? 車で来てるし」

どっか…ってホテル以外、ないじゃん

合コンのときもそうだったね

ホテルに行って、エッチして、妊娠した

「茉莉、あいつらに騙されてるんだって。所詮、族だぜ? 遊ばれてるって気づけよ。俺、心配だよ。茉莉が傷つけられてるんじゃないかって」

傷つく? 私が?

「ま、茉莉の様子じゃ…今日は無理か。でも近々、遊ぼうぜ。良い気晴らしになるって」

寺島君がポンポンと肩を叩くと、私から離れていった

男って…何を考えてるんだろう

寺島君も、健太郎も、マサも

何を考えてるのかわからない

適当に遊べそうな身体してんのかな? 私って

恋愛ごっこがお気軽にできそうな感じに見えるのかな?

やっぱり葉南が羨ましいな

葉南は、一人の男性にきちんと愛されている

まわりの人にも大切にされてる

…ずるいな

ま、今日を乗り切れば…きっと私はここから解放される

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