真面目なあたしは悪MANに恋をする
「クリスマスだからねえ」

「俺ら、そういうイベントごととかってあんま関係ないですから」

またいつもの口調に、戻っちゃったよ

残念だな

片岡君は丸椅子の上に置いてあるクリアファイルを手に取ると、大型冷蔵庫の扉にペタペタと紙を貼り付けていった

「何してるの?」

「来月のシフトです。途中までできているので、料理の合間に作れるようにと思いまして」

栗山さんが戻ってくる足音が聞こえると、片岡君が喉を鳴らした

まるで何かの合図みたいだ

他の人がいるから、私語はもうお終いです…って言われたみたいな気分がした

< 32 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop