真面目なあたしは悪MANに恋をする
俺、変わったなあ

鈴菜と一緒に暮らすようになって、『普通』っぽくなってきてる気がする

『普通』の恋愛が無理だって気づいたのは、いつだったかな?

中学のときだったかな?

たぶんそれくらい

父親が女と一緒に出て行ってから、同年代の女子には全く興味が持てないって気がついた

俺を好きだって言ってくれる人は、面倒くさいって思った

『愛』なんて、俺には不必要で、生きるために必要な『金』さえあれば、それだけで満足なんだと思ってた

けど…どうなんだろう

鈴菜と一緒にいると、鈴菜からの愛を俺が求めているように感じてしまう

おかしいよね?

どうせ、『好き』って感情は一時の熱いお湯みたいなものじゃない?

長くいれば、それだけ冷えてきて、気持ちは冷めてくる

ぬるま湯になって、冷たくなって…下手をしたら凍りついて割れてしまう可能性だってあるんだ

『愛』に意味があるのか?

人生に必要?

必要なのはお金だよ

生きていくためには、金がないといけないんだから

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