真面目なあたしは悪MANに恋をする
俺は初めての感覚を味わった

これを人は『幸せ』とか『幸福』とかと言うのだろうか

脱ぎ捨てた服が畳の上に散らばっているのを見て、俺は微笑ましいと感じた

今までなら、着替えるのが面倒臭いとか…皺になってないかな?、なんて思うことが多い

今夜は、脱ぎ棄てた服さえ愛おしく感じた

俺の横で、眠っている鈴菜も可愛い

寝息が俺の胸にかかる

ぎゅっと俺に抱きついて、鈴菜が寝ているのを見ると胸が温かくなった

初めてだよ、こんな感情…俺、どうしたんだろう

鈴菜を離したくない

ずっとこの温もりを感じていたい

あと2時間もしたら、起きて大学に行く準備をしないとなのに…今日はずる休みをしたい気分だよ

布団の中で、ずっとごろごろしていられればいいのに

「好きだよ、鈴菜」

小さな声で、眠っている鈴菜に言うと、俺は瞼を閉じた

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