真面目なあたしは悪MANに恋をする
「なあ、透理。運命の女性っていると思うか?」
「さあ? どうだろうねえ。でも俺らの傷を癒してくれる女性ならどこかにいると思うよ」
俺の言葉に、ケンが肘で脇腹を突いてきた
「ずいぶんと真面目なお答だこと」
「俺はいつだって真面目だよ」
「ホストを辞めて…どうしてるんだよ。普通のバイトなんかしてさ」
ケンが、マサが残していったウーロン茶に手を伸ばした
「俺もよくわからないんだ。お金を持っている人にしか欲情しなかったはずなのにさ。そうじゃない人が現れたら、今までの行為が気持ち悪くなった。だからホストも続けられないって思った」
「…じゃあ、透理は、傷を癒してくれる女と出会ったんだ」
「たぶんね」
「俺だけか。見つかってないのは…」
ケンがテーブルに顔をつけて、ため息をついた
「こんなところで酔っぱらってたら、見つかるものも見つからないよ」
「そりゃそうだ」
ケンが肩を震わせて笑った
「怖いんだ。あいつより大事な人を見つけるのが。俺は、あいつのためを思って離れたつもりだったのに、結果的にあいつを追い詰めて苦しめた。それが事実だ。だからその先に進める自分がいるのが怖い。あいつはもう…先に進めないのに、俺だけが進める場所にいる。それが苦しい。墓参りになんか行くんじゃなかったなあ」
ケンが寂しそうに笑うと、目を閉じて寝息を立てた
…え? そのタイミングで寝るの?
やめてよ…ケンは身体が大きいんだから、一人で歩いてもらわないと困るんだけど!
「さあ? どうだろうねえ。でも俺らの傷を癒してくれる女性ならどこかにいると思うよ」
俺の言葉に、ケンが肘で脇腹を突いてきた
「ずいぶんと真面目なお答だこと」
「俺はいつだって真面目だよ」
「ホストを辞めて…どうしてるんだよ。普通のバイトなんかしてさ」
ケンが、マサが残していったウーロン茶に手を伸ばした
「俺もよくわからないんだ。お金を持っている人にしか欲情しなかったはずなのにさ。そうじゃない人が現れたら、今までの行為が気持ち悪くなった。だからホストも続けられないって思った」
「…じゃあ、透理は、傷を癒してくれる女と出会ったんだ」
「たぶんね」
「俺だけか。見つかってないのは…」
ケンがテーブルに顔をつけて、ため息をついた
「こんなところで酔っぱらってたら、見つかるものも見つからないよ」
「そりゃそうだ」
ケンが肩を震わせて笑った
「怖いんだ。あいつより大事な人を見つけるのが。俺は、あいつのためを思って離れたつもりだったのに、結果的にあいつを追い詰めて苦しめた。それが事実だ。だからその先に進める自分がいるのが怖い。あいつはもう…先に進めないのに、俺だけが進める場所にいる。それが苦しい。墓参りになんか行くんじゃなかったなあ」
ケンが寂しそうに笑うと、目を閉じて寝息を立てた
…え? そのタイミングで寝るの?
やめてよ…ケンは身体が大きいんだから、一人で歩いてもらわないと困るんだけど!