真面目なあたしは悪MANに恋をする
「あ…いえ、あたしこそ、昨日はありがとうございました。お礼を言うべきなのに、昨日は何も言えなくて…」

彼らがいてくれたから…あたしは加藤さんと公園を歩かなくて良くなった

それに昨日の一件で、付き合うとか付き合わないとか…そういう話も消えると思うし

女を置いて逃げるような男だし、ね

きっともうあたしの前には顔を出さないと思う

普通なら、恥ずかしくてもう会わす顔もないって考えるもんね

寺島君からも、茉莉からも…全く連絡が無いし、車に一人残されたあたしの無事など心配してないんだろうなあ

そうやって考えると、ゾクって言われてる目の前にいる男3人のほうが紳士に見えてくる

きちんと説明して、頭を下げてくれる

ゾクに入っている人の方が、傍若無人で我儘で、やりたい放題な感じがするけど…全然、違うね

寺島君や茉莉のほうが…人として、疑問に思う箇所が多いよね?

寺島君も茉莉も無責任で、自分たちの気持ちに自由奔放すぎる

相手のことなんて全く考えてない

「んじゃ、チョーと付き合ってくれる?」

「は?」

ケンケンの言葉に、あたしは目を丸くする
< 82 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop