赤い想い



しばらく達平君に卓球を
習っていて、
疲れたから少し
休憩することになった。



「お疲れ様ー結衣。」

「少しは咲も
やればいいのにー。」

「私が運動音痴って
知ってるでしょ?」

あはは…と苦笑していれば、
剛がいないことにきづいた。

「あれ?剛は?」

「下の階行くって。」

と咲は下を指した。


「そっか。
私ちょっと言ってくるよ。」

「うん。」




階段を降りれば
座った後ろ姿の剛を
見つけた。


「剛っ!!」

「終わったんだ。」

「うん。
だから呼びにきたんだけど…。
染井君と遊んでたんだ。」

目線を染井君に向ければ
染井君もこっちを向いて、

「サボリ?」

と言ってきたので、


「それは染井君でしょ?
サボって剛と
遊んでいるじゃん。」

「サボリじゃなくて
次の試合まで休憩。」

「私だって休憩ですー。」


軽く言い合っていれば
試合が終わりみんなが
こっちへ帰ってきた。



気にせず染井君と
話をしていれば、

「あれ?何でいるの?」

とにこやかな哲二に
軽く背中をはたかれた。


「痛いなー!!
剛を呼びにきたんだよ。」

背中をさすりながら
言えばそっかと笑った。


「そう言う口実で
サボってるだけ。」

と染井君が余計な事を
言うので、

「だからそれは染井君っ!!」

と言い返せば
染井君は面白いのか笑った。






何も面白くなんか
無いのに…。





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