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気づけば月は雲に姿を隠してた。





今までの思い出が一気に頭を走る。
あの日…屋上で
“スキだ”って笑いかけてくれたのは…
嘘だったの?




あたしだけが幸せ感じてたの?



ねぇ…なんでっ!?





この日は一睡もできず、
朝を迎えた。




もちろん目は真っ赤に腫れ、
隈までできてた。






「麻帆ぉ?遅刻よ」
「…。」




1階からお母さんの声が響いた。




休みたい。
だけど……
学校に行かなきゃ。




お父さんは単身赴任中で、
家にはお母さんとあたしだけ。





私立高に通ってるあたし。



これ以上迷惑なんて掛けられない。




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