Dear俺様教師【完】
実来から聞いた話が本当なら、アイツらは腐った人間だ。
人を傷付けて何が楽しいんだ。
自分達の幸せの為なら、誰かを犠牲にしていいとでも思ってるのか??
バカな奴等だ。
腐ってる。
自分の幸せの為に人を傷付け・・裏切る奴が、俺はこの世で一番嫌いだ。
「それで実来・・・何で俺に謝るんだ」
「・・・・・先生は、私の事を心配してああやって言ってくれた・・・なのに・・・」
「俺の言う通りにしないから、こうなるんだ」
「・・・・・・・・はい」
「裏切った奴をまだ信用出来るなんて、バカな話だ」
「・・・・・・・・」
って、俺は何を言ってるんだ。
イライラしてるのは自分のせいなのに、つい実来を責めてしまった。
「・・・私はもう先生を・・・頼ることは出来ませんか??・・・」
実来は、小さな声で俺にそう言った。
「実来・・・・・・・」
「もうッ・・・・先ッ・・生・・とは・・一緒に・・居ちゃいけませんか??」
泣きをこらえ、必死に俺に問い掛ける実来。
もうダメだ。
ずっと我慢していたが。
俺は、実来を力いっぱい抱き締めた。
本当は、ずっと抱き締めたかった。
弱々しい実来を・・・もう一度この俺の手で。
実来をここまで追い込んだ奴等が、憎い。