Dear俺様教師【完】
「だけどあの時、実来が夢乃に向かって言ったのは嬉しかった」
「爽君・・・」
「もうちょっと早く実来と出逢いたかったかも・・蓮兄さんより先に」
「・・・・・・」
私は、何も言うことができなかった。
爽君は、私からゆっくり離れ、笑顔を向けた。
「ま、俺に言い寄る女は沢山居んだけどさ♪」
「爽君、爽君ならちゃんといい人と出逢えるよ」
「あんがとさん」
そうだよ・・・
爽君なら、きっと幸せな未来が掴めるはずだよ
私はなぜか、その時そう思える自信があった。
「ところで実来」
「何??」
「すっげー焦ってたけど、抱かせてよって、抱き締めさせてって意味だったんだけど・・・まさか変な想像してた??」
「なっ!!//////」
爽君は、ベッドを指差してニヤリと笑った。
「バカァ!!////」
"バタン!!"
もう!!菅野一族はやっぱり同じ性格!!!!
「ハァ・・・」
私はドアの前でため息をつき、自分の部屋に歩き出した。
「またため息か??」
「へ??」
後ろから声がして振り向くと、先生が腕を組んで壁にもたれていた。