†君、男~Memory.. limit of grief~






「落ち着いたか?」


一方、あれからずっと泣いていた燐は
やっと落ち着いてきたようだ。
まだ他のみんなは帰って来ていなかった。


「…何でそんなにも
 レインのことを分かるんだ?
 泣いてるとか、俺は全然
 わかなんかったけど」


「…私がレインと初めて喋ったのは
 中2の時だった。
 同じクラスになって席が
 前後になった時で…」



そう…あれは3年前。



私が初めて蒼井恵と言う人を
知ったときだった…。


「一番レインを間近で見たのは
 中1の秋でね、その時のレインも
 さっきのように悲しい目をしてた」



今でもハッキリと記憶に残っている。




レインの目――――…




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