†君、男~Memory.. limit of grief~
突然割れたガラス。
生徒会室には破片が散らばった。
それと同時に強い風も吹き荒れてくる。
「ガラスが…風のせいか?」
「レイン…だいじょう―――…」
ゆっくりと向かってくる恵。
燐は身震いしてしまう。
あの目――…
2年前のあの時。
レインが見せた恐ろしくも冷たい目。
「れ…いん?」
震えた口調。
小刻みに動く手も
抑える事が出来ない。
「先輩方。もし…
今度同じような発言をした時は
ただじゃおかないと言う事を」
――「ご理解下さい」