†君、男~Memory.. limit of grief~
2月のある日、
私は優兄に日曜日会えないかという電話をもらった。
けれどその日はもう予定が入っていて
別の人から話があると言われていたんだ。
二人とも朝がいいと言っていて、
私はどちらに行くか悩んだ。
最初は優兄の方へ行こうかとも思った。
10月を過ぎた辺りから
優兄の様子が変で、
どこか冷たい空気が漂っていたからだ。
私が話しかけても上の空で、
私は…優兄と会える時間が
完全になくなるんではないかという
怖さを感じていた。
それはきっと、今まで一緒に
遊んでくれていた人が
急に消えてしまう怖さ。
私を見てくれてる人がもういないという
不安を悟っていたから…。
けれど私は結局
先約の人の方に行くことにし、
優兄には用事があるから昼前に行くと
電話で伝えようとしたが繋がらなかったんだ…。
先約の人を早く終わらせ、
優兄との待ち合わせに向かおうと決めていた。
日曜日。私はその先約の人から告白された。
前から気になっていたとのこと。
でも私にはそんなの興味もなくて、
すぐに告白を断り、優兄のところに向かった。