†君、男~Memory.. limit of grief~
「レインー!数学どうだった?
もう私ボロボロだね。
甘くみすぎてた」
テスト用紙を持って
朱音が恵のとこに急いでやってくる。
続いて結菜も暗い顔でやってきた。
恵が訊く。「結菜も悪かったの?」
結菜は何回も頷く。
「レインは?」
「まぁ…良かったよ」
「えっ何点?」
「95点」
「95!?」
朱音は思いっきり大声で叫ぶ。
クラス中に響いたその声は
一斉に注目を浴びた。
「えっ蒼井さん95点なの?」
「マジかよ、すげーな」
レインは何故か小さくなる。
周りの視線は目が光っていた。
残りの授業も、恵は度々注目を浴び、
「頭が良い」と1日で判断されてしまった。