†君、男~Memory.. limit of grief~
「レインと…昔からの
知り合いっていう事ありませんよね?」
「…何で急にそんな事を訊く」
燐の一言で驚く慎達。
表情一つ変えず優介は返答する。
「前から気になってて…
レインの事何か知ってるんですよね!?
お願いです。教えてください。
このまま何もしないなんて嫌なんです」
「…」
「佐伯先生!!」
体を揺さぶる燐。
困惑した姿だった。
止めに入る慎達だが、
それに構わず訊き続ける燐。
優介は黙ったまま
手を離した。
「お前達には関係のない事だ。
蒼井も自分のことは自分で
解決することぐらい出来る。
…今日はもう帰れ。
後始末は俺がしとくから」
「 」
あまりにも素っ気無い態度。
燐はずっとその場で立ち尽くしていた…。