†君、男~Memory.. limit of grief~


「駄目ことぐらい水那に入ってから
 少しは頭に入れてた。
 けど…叶わないと分かっていて私は
 6年前からずっと好きだったんだ!!」



「      」



『私は裏切ったのだから』


刹那にして甦ってきた
あの日記の一文。6年前…。
燐はすぐにその事が優介に関連していると悟った。
それと同時に、あまりにも自分が
愚かだと言うことも思い知らされた。



「嘘…でしょ?」


「罪に塗れた私が誰かを
 好きになるなんて許されない。
 なのに…どうしようも出来ないんだ」



諦めると決意した昨日。



こんなにも簡単に
崩れていくなんて―――…



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