†君、男~Memory.. limit of grief~
新しくスタートする春。
今まさに水那高校では
また新たな1年を迎える日が訪れていた。
「2年7組の担任になった
山内です。1年間よろしく」
クラス替え…。
1年とは違う空気。
周りは知らない人が多い。
もちろん、先生も変わる。
恵の担任も…。
「レイン、また同じクラスだね」
HRも終わり、みんな帰って行く中
恵の肩を叩いたのは結菜。
2年連続同じクラスだ。
残念ながら朱音は4組。
クラス替えの表を見た時の朱音は
始業式までずっと愚痴を言っていた。
あまりにもショックだったようだ。
しかし、それと同時に表には出さないが
恵も浮かない表情になる。
優介と会う時間が減ってしまうからだ。
それとは別に燐が優介のクラスになっていた。
何故か燐も浮かない顔…。