†君、男~Memory.. limit of grief~
◇
「入学式も歓迎会も終わったし…。
次の体育大会まで少しお休みだけど、
レイン…」
「何?」
生徒会室にいた恵と慎、燐。
どうやらさっきからシャーペンの先を
机に何回も何回も当てている姿が
気になっていたようだ。
「あぁ…」と適当な返事をして
また繰り返す。
「何かあったの?」
「アハハハ…」
苦笑いをしてごまかす燐。
一方の恵はもう何処を見ているのか
分からないぐらいボーっとしていた。
その時である…ドアが開いた。